結婚前から度々『早生まれは損である』という意見を耳にすることがありました。1月生まれの息子を持つ母として、産後、改めて気になる内容です。
ちょうど幼児クラスに参加する機会に恵まれましたので、同学年のお子さんのなかでの息子の様子・早生まれへのネガティブイメージに関して、私なりの感想を書きたいと思います。
目次
まずは『早生まれ』の定義を確認
辞書によると『1月1日から4月1日までに生まれたこと。その人(三省堂/スーパー大辞林3.0)』とあります。
ちなみに4月2日から12月31日生まれの人は『遅生まれ』。
これの表現は、4月→3月生まれで区切る学年という括りに対して、生まれは1月→12月で区切ることからきているそうです。
1月~4月1日に生まれた子は同年の4月2日以降に生まれた子よりも早く就学するので『早生まれ』というわけ。
一般的な日本国内の教育制度で見たときに、同学年の3月生まれは4月生まれに比べると1歳近く幼くなり、それ故発育・発達に差が生じることが往々にして多くあるということです。
できないことが多く、周りに付いていくのが大変という見解から、『早生まれは損』という考えが説かれているんですね。
参加した幼児クラスの内容
それでは早速、クラスの内容や参加のきっかけなどについて触れていきたいと思います。
クラス概要
参加対象:28.4.2〜29.4.1生まれの子ども
人数:30組を2回に分けて1回15組(もちろん親同伴です)
日時:午前中30分間を週1回
費用:全10回で100円 (10円/1回)
息子は1歳3ヶ月~6ヶ月直前までの約3か月間、この幼児クラスに通いました。
全10回の内容は、ダンスと読み聞かせは毎回で、回変わりで制作や身体を動かす遊び・合奏などです。
絵本好きの息子は読み聞かせに夢中でした。
子どもが『夢中』になっている姿って本当に可愛らしいし、なにより集中力に感心しますよね。
幼児クラスに参加しようと思ったきっかけ
いつも遊びに行く子育てサロンで、ママ友さんから教えてもらったのがきっかけです。
ちょうどタイミングとしては、新年度から保育園に入れるママたちは保活で大忙しという頃。
対して専業主婦の私は、彼女たちを横目に大変そうだなーとのんびりしていた…わけではなく、みんな保育園行ったら一緒に遊ぶお友達がいなくなっちゃう!という別の焦りを感じていました。
そんな時にこのクラスの存在を知り、新しい出会いへの期待や、習い事を始める前の様子見としても良いのではと思い、申し込みました。
もちろん、動機はこれだけではありません。
お察しのとおり、世間一般で囁かれている『早生まれ=損』説について実態を見るのに良いチャンス!ということです。
特に私の周りでは、『できない体験』が劣等感に繋がり、自分に自信を持てずに将来大成しにくいというなかなか過激な声もあったり。
親としては聞き捨てならない意見ですねー。
早生まれの息子の学年内における様子
私の意気込みはそんな感じで、では幼児クラスに参加した息子は実際どんな様子だったのか、初期・中期・最終回ごとに、本人の様子をレポートします。
初期の様子
初回は、率直に言って『小柄』『出来ない事』が目に付いたのは確かです。
しかし、そもそも低体重出生児の息子が一歳過ぎた今も小柄なのは承知の上で参加しているので、体型については気になりませんでした。
反面、『言葉』『指示通り行動する』などつまり『発達』の部分に関しては、遅生まれのお子さんはと大きな差があって驚き。
幼児クラス初期の息子は、言葉は出ていないし、お友達と関わりながら遊ぶ・周りと同じことをするということもできない状態でした。
簡単なお手伝いもトライ始めたばかりで、おもちゃを箱に戻すといった指示の成功率は1割未満。
普段は自分の興味のあることに没頭しているので、誰かと楽しさを共有するということなんて考えられない。
対して遅生まれのお子さんは、先生からの呼びかけにノリノリでリアクションしたり、その楽しさを自分なりの言葉でママに伝える様子が見えました。
なかにはお片付けや読み聞かせの前に、雰囲気を察して動く子もの姿も。
こういった『シチュエーションにあった行動』というのは、経験を重ねることで身につくものだと思うので、やはり先に人生始まっているだけあるなぁんて感じたり。
まとめると初日は、出欠確認で返事はできないし、お片づけもピンと来ない。
先生や他のママたちに人見知りしまくりで、要はちっとも楽しくない!といった様子でした。
中期の様子
3回目あたりから息子は成長を見せ始めます。
クラスは、毎回出欠確認に始まり、名札返却で終了という流れなのですが(メインの内容は毎回変わります)、3回目からは名札を先生のもとへさくっと返却。
初日は名札を握りしめて新しいおもちゃよろしく遊びだし、離そうとしなかっただけに驚きました。
もちろん、自宅や普段通っている遊び場でお片付けを以前より積極的に声掛けし、成功したら褒める・感謝を伝えるということを意識的に繰り返した結果ではあるのですが。
教えている時の気持ちとしては、皆ができているのに息子だけができない!という焦りではなく、『みんなができているのだから息子にもできるのではないか』といった感じでしょうか。
私とやりとりして理解できていないことでも、幼児クラスのお友達が実際にやっているのを目の当たりにして、理解した様子もありました。
例えば、出欠の時に一人ひとり贈られる拍手。
いつからか皆と一緒に拍手をするようになりました。
最終日の様子
最終日は自由遊びのような内容だったのですが、私だけではなく他のママや先生にもニコニコとおもちゃを見せて歩き回っている息子の姿がありました。
出欠確認ではニコニコの笑顔で挙手(はーいは言えない)。
実は、息子はフルネームの存在を知らないということに初日に気付き、時々遊びの中でフルネームで呼びかけてみたのです。
お片付けよりは時間がかかりましたが、10回のクラスが終わるまでには自分のフルネームを認識したようでした。
更にこの日は名札を各自持ち帰ることになっていたのですが、今まで通り返却に向かう息子。習慣からの行動予測ができるようになってきたのかな。
お片付けの際も、部屋の対角線上にあるおもちゃ箱までおもちゃを持っていき、お子さん同士混み合う中、きちんと順番を待って返却することができました。
早生まれは本当にマイナス要素になり得るのか
3ヶ月通ってみた感想は『そんなわけあるか~い』という至極当然なもの。
もちろん、クラス修了後もできないことは沢山あります。
結局、ダンスや体操は最後まで参加しようとしませんでした。
でも、これは『できる・できない』より本人の興味や『好き嫌い』が関係しているような気も。
むしろ、同学年のお子さんが集まる中、早生まれの息子は少し得をしたのかな?と思う面もあります。
というのも、遅生まれのお子さんがちょうどよいくらいの『お手本』になった印象を受けたからです。
息子はこれまで、『同月齢』くらいのお子さんと遊んでいました。
0歳児の頃って、月齢が近いお子さんを持つママで集まりがちじゃありませんか?
動きが活発になってきている時期の子とねんね期の子とでは、なかなか一緒に遊べないですよね。となると、周囲のお友達をみても劇的な発達の差ってあまりないと思います。
それが、『同学年』という括りになった時、同級生の動き・言動が息子にとって良い具合の刺激になったようです。お兄さんお姉さん具合がちょうどよかったのかもしれません。
これまでも幼稚園児くらいのような年齢の離れたお子さんと接する機会はもちろんありましたが、息子にとって次元が違ったんでしょうね。
自分とそう違わないくらいの体型のお子さんが、自分とは違うことをやっている。
その様子を見て、やってみよう!と息子が思ったのかはわかりませんが、同級生の存在は息子にとって絶妙なお手本になったようです。
まとめ
早生まれは確かに学年で見ると幼い。
でも決して『損』ではない、というのが私の結論です。
幼児クラスに通う前は、世間一般的な発達段階に沿うように、親からの意図的なアプローチって必要なのかな?と疑問を抱いていました。
周りと比べて出来てない事を探して、息子にとって興味のないことをこちらから繰り返し繰り返し働きかける…ということをするよりは、本人の興味を優先し、自然な発達を待ちたいと考えていた部分が多いと思います。
しかし、今回クラスに参加して思ったことは、親からの働きかけに反応する・出来るようになる、そういう呼応が息子本人の自信や考える力を育む上で、とても大切な過程なのではと、気付きました。
『やったー』『出来たー』とでも言いたげな息子の笑顔や、名札を返したときに一人小さく拍手している姿は、見ているこちらも本当に喜ばしいこと。
小さな成功体験でもそれが積み重なれば、自信に繋がっていくことでしょう。
年齢的に出来る可能性のあること、敢えて興味のないことでもさり気なく誘導してあげると、それが『考える力』『周りを見るきっかけ』これらを育むことに繋がると思いました。
総括すると、1歳児向け幼児クラス、参加してよかったです!
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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