こんにちは。来てくださってありがとうございます!
今回は、入院中の食事について振り返ってみます。
何かとイベントの多い年末年始。
何と言っても食卓が華やかなシーズン、そんな時期を病院で過ごした私。普段の食事も合わせて解説します。
今やレストラン並みの産院ご飯
産院のご飯って美味しそうですよね。
人様の出産レポートを拝見すると
『ここの病院に決めたのは、ご飯が美味しそうだったから!』とか、
『ご飯がとってもボリューミー地元では美味しさでも有名な病院なんですよ♪』というフレーズのなんと多いことか。
掲載されている写真を拝見すると、献立はもちろん、盛り付けも凝っていて、おやつや夜食も出るところがあるらしい!
そうですよね。
母乳のことや母体の疲労回復を考えるとしっかり栄養を摂りたいところ。
更には、出産という大仕事・人生の一大イベントをやり遂げたのだから、入院中くらいは普段の自分では作らない様な凝ったメニュー、美味しいご飯をたくさん食べたいですよね。
わかります。
てるこまも、妊娠したばかりの頃はお食事が美味しいところがいいなと思いました。
事実、分娩予約予定の病院のホームページで、お食事を事前にチェック。美味しそうな写真を見て、ほっとしました。
少なからず、入院中の食事を楽しみにしていたものです。
そして、29週。あれよあれよと転院・入院。入院先は公立の総合病院でした。
そう。
公立の。
総合病院。
病院食って本当に健康的ですね〜。
いきなり結論を言った感ありますが、本当にヘルシー。
入院している方の中には『寝ているだけなのに上げ膳下げ膳。太っちゃう。』と言っている人もいましたが、カロリーは1日1700キロカロリー弱で収まるように設定されていました。
成人女性が1日に摂取するカロリーは1800〜2800キロカロリーと言われているので、基本寝たきりの入院生活ですから、そのくらいの数字が適切なのでしょう。
お陰様で、てるこまの出産直前の体重は、妊娠前と比べて7キロも増えていませんでした。6キロちょい。
てるちび産んだら4キロくらい減って、退院前にはむくみが抜けて妊娠前に戻っていました。
産後ダイエット必要なーし!
でもね、食事にときめくとかは無いです。
作ってもらっている立場で、なに言ってるんだと言うところですが、ほんと、ときめかないです。
お魚はパッサパサだし、基本野菜にフレッシュ感は無し。ぐでんぐでんになったほうれん草やブロッコリー。
そして、素材そのものの味付け。
カロリーは、脂質ではなく炭水化物で摂取するスタイルなので、ご飯がめっちゃ多い。
そして、地味に辛いのがループする献立。
毎週水曜日に来週の献立を選択できるシステムがあって、表にチェックを入れるんです。その表のメニュー。2週間くらいで繰り返すんですよ。
もちろん、ここでチェック入れても、退院できちゃったら食べられないなーなんて淡い期待を抱いたこともありましたが、ことごとく打ち破られ、着実に献立コンプリートの道を突き進むてるこまでした。
カレーの魅力に陥落。パンにスペシャル感を抱いていた
やっぱりカレーが出てくるとテンション上がりました。
カレーの力って凄いですよね。
私は特段カレー好きというわけではないけれど、カレーが運ばれてくるとやっぱり嬉しい。
事実、週に一回は必ずカレーが出てくる点でも、その人気ぶりが伺えます。
そして、食べ終えると『次はいつカレーかな…』と思いを馳せる。
食べてる時はとっても楽しくても、無くなると凄く寂しい。なにこの中毒性。
そんなだから、金曜日にカレーが出てきたのに、月曜日にまたカレーだった時には、そわそわしました。
『こんなに早く来ちゃって大丈夫?次にカレーが出てくるまで凄く長いとかないよね?(むしゃむしゃ)』
特に良いことしてないのに、急にご褒美がもらえたみたいな。何か裏があるんじゃないかという時と似た感情。
そんなことあるわけないんですけど、カレーはそのくらい気持ちを昂らせる存在になっていました。
薄めの味付けが基本の病食において、パンチの効いた味のカレーは貴重な存在でした。
でも、口で言うよりとにかく心が浮き立った。
カレーを楽しみにしている自分がいたし、面会に来た夫に『今日はカレーだったんだ(にこにこ)』と喜びの報告をしていたものです。
あとは、朝ごはんがパンだった時も嬉しかったなー。
入院先では、朝食はパン指定が出来たので、そんなにパンが良いなら指定すればいいじゃんって話しですが、時々出てくるスペシャル感がいいんですよ。
基本プランの朝食はご飯ですから、パンは週一くらいの割合でしか出てこないのです。
入院してから1ヶ月間、毎週木曜日がパンの日だったのに、あるときから急にランダム出現になってからよりスペシャル感が増しました。
基本は8枚切り食パン2枚でしたが、たまにバターロールになったり。
一回だけ、謎のパンが出てそれが凄く美味しかったから、楽しみにしてたのに一回しかでなかった!
クロワッサンほどさっくりしてないけど、バターロールほどふっくらしてないパン。なんだったのだろう。
因みに、献立自体はご飯に寄せた内容なのでパンだけどお浸しやお味噌汁でした。
たまーに、逆パターンもありましたよ。ご飯だけど、コールスローサラダでなんとなくパン寄りの日。
パンが土曜日まで出てこなかった時には『今日もパンじゃなかった…明日はパンかな…』と夫にこぼす始末。
それでもパン指定しないのは、週1のスペシャル感を楽しみたいからで、誰かがパンを買って来てくれるという事では解消されない面倒臭さ。
同じ理論で、今は通常が朝ごパンなのですが、たまに和食にして、おっ♪という日を作ります。
用意するの自分だけど。
工夫を凝らしたイベントご飯
12月を丸っと、1月も上旬まで病院で過ごした私はイベントの日も病院。
もちろん、栄養士さんは少しでも入院患者達を元気付けようと、イベントに合わせた献立を用意してくれました。
まずは、クリスマス。
定番フライドチキンに、レンガのお家型の可愛らしい箱に入ったチョコレートケーキ。小さなグラタンも付いていました。
正直、冷凍食品というのはバレバレでしたが、美味しい。
もっと美味しいチキンを知ってるし、なんならローストチキンの方が私は好きです。
でも、美味しい。久しく食べてないジャンクな味付けが沁みる…。美味しいと感じる自分が切ないけど、でも美味しい。
添えられたメッセージカードの〝早く元気になりますように…〟という言葉に気付いてキュンとしたな。
せっかくのクリスマスくらい、カーテン開けて他の患者さんとおしゃべりすればいいのに、人見知りのため無言で食す。
限られたカロリーと予算の中、こういった演出を含めた内容にしてくれる栄養士さんの気遣いに、病院で過ごすクリスマスという寂しい境遇でも救われたような気がしました。
クリスマスの次は年越しそば。
大晦日の晩御飯は、せいろに盛り付けられたお蕎麦と、天ぷら数点の盛り合わせでした。
確か、かき揚げと舞茸の天ぷらだったと思います。
普段からお蕎麦の時には天ぷらがセットになっていて、かき揚げとかエビ天が出て来ます。
そう。
エビ天は普段から出ていたのです。それなのに、大晦日の日に何故エビ天が出ていなかったのか。
ここぞという時に。気になって仕方がない。エビは通常メニューだと思ってたよ。
あと、夜ご飯がお蕎麦だと夜中から朝にかけてお腹が減りました。(文句言うな)
開けて元旦。
お重箱風なお皿に、ちょっとずつおせちが入って出て来ました。
黒豆や紅白かまぼこ、伊達巻、昆布巻きり…お正月だなぁと思ったし、お箸もお祝い用のものでした。
それでもやっぱりお餅は出ないんですね。
病院で年末年始を迎えることにやはり抵抗はありましたが、食事だけでもイベントらしい内容だと、ほんの少しだけでも気持ちが明るくなりました。
年越しそばを食べて、納得・ほっとしている自分がいた。
そう考えると、食事って栄養摂取ということ以上の意味があるし、やはり楽しみ・行事だなぁと思います。
病院のある地域でのお祭りに因んだ献立の日もあり、地元の入院患者さんは喜んだり懐かしがっていました。
お祝い膳
産院におけるお祝いディナーは今や標準装備ですね。
レストラン顔負けのコース料理だったり、なんなら夫も一緒に食べられたりと。
ノンアルコールワインが出たりするとか。
入院とはいえ、出産はやはりおめでたいことです。
私もお祝い膳というものをいただきました。
実際の写真、撮ってありました。
フライやお肉など、こってり系メニューがあのお重箱にぎっしり。
普段の献立からすると、週に一回出るかどうかのメニューがギュギュッと揃っていました。ケーキはクリスマス以外では初めて。
華やかなお弁当ですが、入院期間が長過ぎたり、時期的なタイミングで、ほとんど今までに食べたことがあるという状況。さすが長期入院。
でも、ここまでこられたことが嬉しかったなぁー。
ほとんどのスタッフさんから
『てるこまさん、お祝い膳だよー!よかったねー!』
と祝福してもらえて、食事の美味しさ以上の喜びがありました。
なんがかんだ、食事って楽しみだと思う
ここまで好き放題書きましたが入院中、食事はとてもとても大きな楽しみでした。
暖かい食事ってそれだけで元気になれる。
美味しさや華やかさはともかく、バランスよく考えられた献立がお盆に乗って届けられるとやっぱり嬉しいです。
そして、入院中は人に飢えていたので、配膳の際に人と接することができる点も楽しみでした!
今日のご飯は〇〇だねー、と声かけしてくれる看護師さん。
空腹を満たすということ以上に、人と関われるチャンスや食事の暖かさを求めていたと思います。
長く入院した私ですが、栄養士さんや調理師さんにお会いしたことは一度もなく、人知れず楽しみを提供してくれる存在に感謝していました。
栄養のことはもちろん、少しでも楽しい気持ちになれるよう、小さな工夫をたくさんしてくれていた病院の調理スタッフの皆様、入院中はどうもありがとうございました。